秋田屋株式会社

美味しいお米の炊き方

毎日お米に接しているからこそ伝えられることがある。
美味しいお米の炊き方を伝授いたします。

炊飯手順

  1. 計量
  2. 米とぎ
  3. 加水
  4. 着火準備
  5. 着火・炊飯
  6. 蒸らし
  7. ほぐす

    ※手順6 蒸らしは炊飯器の場合は不要

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1.計量

お米の計量にはきちんと秤を使うこと。
計量カップの場合お米とお米の間に隙間が生じるため、振動等で量が変わる。
少ない量ほどその誤差が重要となる。

 1合 → 150g
 2合 → 300g
 3合 → 450g

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2.米とぎ(1)

(1)ボウルに水を張り、とぎザルに計量したお米を入れ、水をくぐらせる。1~2回ほど手早くかき回し、素早く水を捨てる。

※お米に水を入れるのではなく、水にお米を入れる!
→米に付着した粉糠を浮かせるため、香りが良くなる。

※お米はこの一番最初の水を吸うのでいかにきれいに早く捨てるかがカギになる。
→特に乾燥したお米は吸水が早いので、糠水を吸わせないよう手早く行う。

※40秒以内に濁り水を捨てる。
→40秒以上おくと香りが劣化する。できれば30秒以内が望ましい。家庭では量が少ないので15秒以内で終わるが、量を多く扱う工場生産では重要となる。

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2.米とぎ(2)

(2)とぎ水を入れ替える。これを2〜3回ほど繰り返す。

※手のひらで揉むような力は入れない。
→精米機の性能が良いため、お米の表面はなめらかな仕上がりになっている。かつては表面がボコボコしていたため、お米とお米をすり合わせる必要があった。

※水が透明になるまでとがない。
→水が白く濁るのはデンプンが解けているためで糠ではない。

※とぎ水の水温は10℃〜15℃、「軟水」を使う。(寿司米は15℃が理想)
→温かい水はお米の外側が軟化してしまう。(蒸らしの効果が減少する)

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2.米とぎ(3)

(3)浸水させる。

※ザルにはあげず、「ひたひた水」でできれば「冷蔵庫」で浸水させる。
→ザルにあげると表面のお米が乾く。全てのお米の水分量を同じにする。

※芯までふっくら炊くためにはお米の中心まで水を浸透させることが重要!

※浸水時間は30分〜1時間。
→夏場:30分 冬場:1時間 / 冷蔵庫で浸水させるのが理想的。

◆3合のお米 450gをといで浸水させ、水を切ると540g(1.2倍)になる。

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3.加水

・水もきちんと秤を使うこと。

1合:150gのお水を使用。
3合のお米の場合は450gのお水が基本だが、硬めの方が好きという場合は440gのお水にするなど秤を使うことで調整もしやすくなる。

余談..
かつては精米後に小さいお米が混ざっていて、それが「水分」の調整役をしていたが、今は「小米除去」によりほとんど整粒(粒が揃っている)ため「炊き水」もきちんと計量することが美味しく炊くポイントになる。

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4.着火準備

・浸水していた水を捨て、新たに炊き水を入れる。

全ての工程で軟水/ミネラルウォーターを使えない場合は、「一番最初の研ぎ水」「浸水」「炊き水」に使う。

◆ 日本の水道水は軟水のため、そのまま利用しても構わない。
より美味しく炊きたい場合は上記3点にミネラルウォーターを利用するのもおすすめ。海外の水道水はほとんどが硬水があるため、海外での炊飯にはミネラルウォーターを!
 

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5.着火・炊飯

【炊飯器】

スイッチを入れる。

【土鍋】

  1. 最初から強火で沸騰させる。
    着火後8〜10分で沸騰させること。
    ※デンプンがのり状になる加熱速度より早いと吸水が間に合わずベタベタにならない。
    ※ゆっくり沸騰させると表面が「のり状」になる。
  2. 沸騰したら(蒸気が出たら)弱火で15分。
    この炊き時間でおこげを楽しむことができる。
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6.蒸らし

【炊飯器】

蒸らし時間も含まれているため不要。

【土鍋】

火を止めてから15〜20分蒸らす。
蒸らすことで芯までふっくら炊き上がる。 

◆ 「炊飯」とは「炊いて」「蒸らす」こと!

蒸らすために、お釜の中の 『ご飯:空間』 の比率が 『6:4』 が理想。
5合炊きのお釜であれば3合を炊く。

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7.ほぐす

【炊飯器】

できあがりの音が鳴ったら。

【土鍋】

蒸らし時間が終わったら。

(1)粒をつぶさないように、しゃもじを切るように入れる。
(2)底から掘り起こすように優しくふんわり混ぜほぐす。 
 ※ほぐすことで水分のばらつきがなくなり、余分な水蒸気が抜け、ふっくら美味しいご飯に!